2025-06-01から1ヶ月間の記事一覧
萩は葉をこんもり繁らせる。これに薄ベリとか夏掛を 広げて日に当てるには丁度よい。 梅雨の晴れ間に未だ花をつけていない萩を利用した 家事仕事。 薄縁を延べて日に干す初夏の萩 追記 今の季節「萩」の若々しい緑も捨て難い。目下盛んに丸い形の 小さな葉を…
ハエトリグモは行動が可愛い。動くものに興味を引かれるようで 静かに書き物をしていると近づいて来て、餌の在りかを確かめる。 息を吹きかけるとビックリして動きを止める。 仮に息で飛ばされたとしても平気である。 蠅取蜘蛛動くペン先確かめに 追記 我家…
夕風の心地よい堤を歩いていると、風に流されてきた 蚊柱が目の前に現れた。 少し甲高い声で「アー」と 言い続けていると、その声を目掛けて蚊が殺到してくる。 蚊柱の混沌として吹かれゆく 追記 蚊柱は人の血を吸う蚊ではなく、ユスリカの集団 だそうだ。人…
栗の花から受ける印象は正直言って質素に過ぎ、 貧相ともいえる。しかし花言葉は贅沢とか豪奢とあり驚いた。 昔は贅沢品だった為と解説されているが、更に古い縄文時代 は普通に食べられていたと聞く。 蓄財を指折りてみる栗の花 追記 栗の花の香りは強く、…
少し雨が降っていたので傘を差して散歩に出た。外は 梅雨時特有の蒸し暑さ。 住宅街を通ると時々聞こえる 俎を叩く包丁の音。 その内に雨脚が急に強くなり始めた。 暫くの止み間に賭ける梅雨のジョギング 追記 身軽なジョギングスタイルは強い雨に会うと気の…
ここから10キロ以上離れた所に建つ東京スカイツリー。 高さでは日本一らしいが、今日は六月の雲に深く包まれている。 雲の最下面が暗く、ぼやけているので雨が降っているのだろう。 日本一の塔に垂込む梅雨の雲 追記 分厚い雲に覆われた川向うの風景である。…
早朝散歩で住宅街を抜けると前方の木の葉に白いもの。 まるで雪をかぶった様に見える。 季節は初夏、山法師の白は誠に白い。 山法師寝ぼけ眼に積もる雪 追記 ヤマボウシに似た花にハンカチの木がある。 白いハンカチをぶら下げた様に咲くが、ヤマボウシに 比…
私自身は値段が高いのでコンビニよりスーパー派だが、 何処へ行っても目にするコンビニ、今やコンビニ全盛の 感すら受けるが、店によって集客能力の差は大きい。 コンビニは立地条件薄暑めく 追記 毎日の様に前を通るコンビニは何時見ても20台近い 客の車が…
今の時代には流行らないだろうが、昭和の時代は 新しく所帯を持って二人でゼロからスタートする事が 珍しくなかった。 それも1DKのアパートで。 ゼラニウム一鉢求め新所帯 追記 殺風景な部屋でも花の一鉢あるだけで随分違う。 ゼラニウムは丈夫で花の期間も…
樹々の葉が繁り薄暗い林の所々に射しこむ陽光。 その光の中に浮かび上がるドクダミの無数の花ば純白。 静寂な世界がそこにある。 木漏れ日の底の浄界十薬の花 追記 十薬とはドクダミの事。「毒」の言葉を含むが無毒。 むしろ、これ程有用で捨て難い植物も珍…
釣り船屋の朝は早く、六時頃にはスタートし始める。 梅雨の晴れ間は釣り客も多く狙いはアジ、ショウサイフグ、 タコ、青モノ等等。船内は期待にはち切れんばかりである。 舵を握る船頭の気持ちもはやる。 釣船の船足速む梅雨の晴れ 追記 参考までに釣り船自…
江戸川河口の一部に残された芦原。水鳥達の格好の休息場 である。今も一年前の芦の殆どが枯れたまま残っている中、 若い芦がどんどん伸びて、とうとう去年の芦の背丈に 追いついた。 若芦と背丈を並べ去年(こぞ)の芦 追記 枯ススキに似た芦は現在も形を殆…
梅雨時に開かれる奥多摩のカヌー競技会に付添人として 参加した。 その際目にした渓谷の風景は全て濡れていた。 岸の岩壁を覆う様々な苔は時折水滴を垂らし、折から 差し込む日射しに鮮やかな緑を輝かせていた。 六月の渓ことごとく濡れている 追記 このとこ…
広野に立つ一本の欅の大樹。誰の手も入らず自然のままに育ち 伸び伸び枝葉を繁らせている。 青葉は陽の光を受けてキラキラ輝き、超然とした姿には 神々しさすら感じさせる。 天を衝く大樹の全枝青葉かな 追記 最近家の脇の欅を伐採した。樹齢60年以上の大木…
緑濃き小さな葉の密集して繁る中に赤いザクロの花。 全てが実になれる訳でもなく、結構な数の落花が見られる。 花の尻の部分が膨らんでいて重く、石畳の上に落ちて 弾むのを目にした。 花柘榴落ちて弾んで寂しかり 追記 ザクロの歴史は古い。数千年前に今の…
沈々と更け行く夜、時をり微かに聞こえる何かの落ちる音。 山桃が沢山の実をつけている。朝になれば山桃の木を 囲むように落ちた熟した実を目にすることになる。 山桃の夜ひと夜落ちて車座に 追記 ヤマモモは日本や中国が原産地と言われる。 低山の尾根など…
ムツゴロウは初夏の季語。干潟に生息し、熟練の漁師が カギ針で引っ掛けて獲る様子は毎年のようにTV等で放映 される。 ムツゴロウは生きたまま調理しないと極端に味が落ちるそうだ。 ムツゴロウ泥に曇らぬ目のつぶら 追記 ムツゴロウを詠み込んだ句を探した…
ソメイヨシノはたわわに実った実をバラバラ落とし始めた。 これをサクランボと思って口に入れると決まって後悔する。 人の口に合わなくてもヒヨドリには大好物。 お腹一杯になる迄せっせと丸呑みしている。 桜の実おちて踏まれて道を染め 追記 この季節ソメ…
日本原産のガクアジサイは花序の周囲にプロペラのような 花をつける。 これに対して全体がこんもり盛り上がるタイプを 手鞠咲きと呼んでいる。 「額咲き」や「手鞠咲き」、日本の園芸人の感性を想う。 額の花昔は空を飛んでいた 追記 ガクアジサイは房総半島…
小雨の降り続く大川河口、一羽のはぐれ鵜がしきりに 潜水を繰り返している。 暫く見ていたが浮かび上がった時 魚を銜えている姿は見られなかった。水中で飲み込んで いるのか、それとも不漁なのか・・・・ 鵜の潜る水の濁りや走り梅雨 追記 鵜の一回の潜水時…
雨の季節の入った。当分の間はジメジメした空気に 耐えなければならないが、たまの陽射しは濡れた青葉を 一層美しく見せてくれる。 雨雫あお葉の色に濡れている 追記 雨雫と言えば流線形を思い浮かべる。空気抵抗の 最も少ない形とされるが、飛行物体が音速…
小雨に打たれるアジサイの花は悲しむ女性にも似た しっとりとした情感が漂う。 江戸時代には縁切寺法という制度が有り、女性が縁切寺に 逃げ込めば離婚が成立した由。 曲がり角はみ出している濃あぢさゐ 追記 TVのプレバトで知られる夏井いつきさんの句 「紫…
東側はコンクリートの高い塀に遮られた空地に 葛が持ち前の旺盛な生命力を発揮して、盛んに 蔓を伸ばし勢力圏を拡大している。 葛若葉西日だけなら西を向く 追記 与えられた条件の中で、如何に生き抜くか。 少々大袈裟だが、植物を見ていると彼等は正に この…
ユーチューブで熊狩りの動画を見ていて、尾根は意外に 歩き易い事を知った。何しろ山登りは全くの素人なもので。 散歩コースの一部に何となく低山の尾根に似た雰囲気の 場所がある。 若かえで遠き深山の尾根歩き 追記 今は楓の若葉が美しい。人を招くように…
舗装道路の脇に一株だけのタンポポ。スウーッと伸びた 花茎の先に大きな真円状の綿毛を載せていた。 種を抱える綿毛に一本の欠落も無く、幾何学模様が美しい。 来週の月曜日辺りから梅雨に入るそうだ。 タンポポの絮は真ん丸梅雨近し 追記 タンポポコーヒー…
公園の入り口に植えられた十数本の立葵は2~3日見ない内に 多くの花をつけていた。 垂直な花茎に大柄な花が縦に 並ぶ様子は中々のもの。 いつの間に花を立ち上げ立葵 追記 立葵は梅雨に入るころ花を開き、梅雨と共に 終ると言われる。 高野素十の句「立葵咲…
名前は「京鹿の子」。 この花はピンク色の小さな蕾が集まって 雲か霞のように見える。 昔から茶花としても愛されている 美しい花。 京染の「鹿の子模様」に似ているので、この名が付いたと云う。 鹿の子咲くデンブをのせたお弁当 追記 この花を見ると何故か…
青葉若葉の季節は心を病む人が増える。その原因は主として 対人関係に有ると見られる。上から強い態度で迫る上司も 本当は気弱で小心な人間というケースも多い。 表うら思ひの違ふ青葉かな 追記 葉の表は色濃く、裏は薄い。 表と裏の性格の違いは多くの人に…
瑞々しい若葉に包まれた梅の木に目を凝らすと、梅の実が 着実に育っている。 葉も実もそっくり同じ若葉の色、余程注意しないと両者の 見分けはつかない。 梅の実と重なりおうて梅若葉 追記 梅の実のレシピを見ていてへーと思うものが有った。 先ず梅の実を10…
流れの淀んだ小川の淵に暫く立ち止まっていると、 あちらこちらに小さな波紋が生まれて来る。 水が濁っているのと、視力の低下もあってその正体が 何であるかはハッキリしないが・・・・ ここかしこ波紋の絶えぬ初夏の水 追記 波紋を生ずるという事は、そこ…