140字の俳句(日日の事)

ざくろの花突っけんどんに落とされる

柘榴の花が敷石の上に落ち、一弾みする瞬間を見た。

丸く膨らんだ花托部分を含め花全体の形を保ったままに。

散ると云うよりも落とされる感じで、余分な花は選別されてゆく。

柘榴は平安時代に渡来。銅鏡の曇り止めに柘榴の実を

擦り付けていたと云うから、古の貴人も色々苦労していたのだ。

 

追記 鬼子母神がらみで、柘榴は人肉の味がするとはよく聞く話

   だが、果実の透き通るように鮮やかな赤は印象的。

   アメリカにはルビー・レッドなる品種が有る由。

   正に言い得て妙。